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小田原師団長から貴重な資料が [TOPICS]

 かつてお仕えした大先輩(防衛大2期生)の小田原師団長から貴重な資料が送られて来た。
 私にとっては師団広報室長として直接ご教示を受けた永遠の師団長である。1992年(平成4年)6月、東部方面総監の職を最後に退官されている。
 送られて来たのは「赤い月」と表題のついた私家版の回顧録。
 お父上は満州国軍の将校であり奉天の近く「阜新」での思い出から始まり、ほぼ時系列で記されている。日本の敗戦とともに苦労の連続で約1年後に広島の宇品港に辿り着くまでが坦々と描かれている。16〜7年ほど前に記憶をたどりながら書き留めたものだそうだ。
 今まさにロシアによるウクライナ侵攻が世界の危機を呈しており、ロシア兵による残虐非道な振る舞いが世界の非難を浴びているが本誌18ページにも記述があった。(写真参照)
 「ウクライナ情勢を見るとロシヤは変わらないとつくづく思います」とのご本人のメモも付けられていた。
 末尾にはこうあった。
 「終戦から引き揚げまでの1年間、戦争で負けた国の悲惨さを身をもって体験した。負けた民族は人間ではなくなる。戦争はしてはいけない、負けてはならない。」

赤い月表紙.jpg

赤い月P18.jpg

赤い月P45.jpg

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